燃え尽きぬ恋




 愛して欲しい…自分だけを見て欲しい、誰も見ないで欲しい……
 そう思うことは我が儘なことなのでしょうか?
 醜いことなのでしょうか?
 ただ、自分だけを愛して、自分だけを見て欲しかったのです。
 自信が欲しかったのです。
 愛されている自信を。何者にも揺らがない想いを……
 ただ、それだけだったのです……
 ただ……に、なりたかっただけなのです………
 
 それは、贅沢な望みなのでしょうか?
 
 慟哭と呼べるような叫びが聞こえる。
 深い、深い闇に。
 冷たい、冷たい闇の中でたった一人きりになって、叫び続ける。
 ただ一つの望みを。
 諦め切れぬ願いを。
 その為に狂った。
 想いは狂気を孕み、常軌を逸してしまった。
 ただ、自分の望みを叶えるために蠢き出す。
 暗い、暗い欲望となって。
 

 

 

 

「―――さむ…い」
 腕の中で微かに身じろぎ漏れた声に、ナルは視線を向ける。
 冷え切った体を温めるのはこれしかないといわんばかりに、ナルは麻衣を腕の中に抱き込んでいた。否。麻衣を抱き込んだまま布団にぐるぐる巻きにされていた。綾子が男達を使って布団をベースに保ってこさせると、ナルごと麻衣を布団で包み込んだのだ。
 蛇に覆われていた時間は、長くても10分ほどなのだろうが、夜になれば零下にもなるような場所での10分は甘く見れない。本人に意識が在れば、さっさとお風呂に放り込み充分なほど暖めさせればいいのだが、あいにくとまだ意識が戻る気配はない。そうなれば、次の手段として人肌が効果的だろう。
 そして、人間湯たんぽになれるのはナルぐらいしかいない。別に誰でもいいのだがナルが許さないだろうと言う条件下の元、ナルがその役に納まったに過ぎない。
 氷のように冷たかった肌は、今はナルの温もりが移ったのか仄かに温まりつつある。それでもまだ芯の方が冷え切っているのか、さらなる温もりを求めるようにナルの方へとすり寄ってくる。
「麻衣?」
 小声で名前を呼ぶが麻衣は返事をしない。意識はまだどうやら深い闇の中を彷徨っているようだ。
 蛇に全身を覆われ、さらに、あの歌子姫とも接触をしている。何か、影響を受けていなければいいが。ナルだけではなく皆が皆不安そうに麻衣を見下ろしている。だが、ナルの腕の中で眠り続ける麻衣を見る限りでは、悪い夢を視ているような気配はない。おだやかな表情で静かに寝息を立てている。
「ひとまず全員起きている必要はないだろう。休んで下さい」
 既に時計の針は3時を迎えている。夜明けまでまだあるから身体を休めることは充分に出来るはずだ。
 綾子も真砂子もせめて麻衣の意識が戻るまでは傍にいると言い張っていたが、これからのことを考えると休めるときに休んでおく必要があると、ナルに言いきられこの場はリンとナルが起きていることで、残りは皆部屋にもどって休むことに決まった。
 だが、滝川だけは話があるといって一人残った。
「ナル、俺は明日一度ここを離れようと思う。
 これ以上ここにいて、下手に刺激をするとヤバイからな」
 疲れたような溜息をもらしながら告げる滝川に、ナルはチラリと視線を向けただけだ。今まで、おおらかに構えているように見えた滝川だが、今回のことで少しは応えているようだ。どこか、憔悴した表情である。
「ぼーさんが、気にする事じゃない。気が付かない麻衣が迂闊なだけだ」
 麻衣のことで自分を責めている滝川を気遣っているのか、それとも本当にそう思っているのか、何一つ表情を変えずにいるナルの横顔からは推測できない。が、そう思っているからこそいっているのだろう。
 そんなナルの言葉に滝川は苦笑を漏らす。
「俺は、少年の方を手伝う。除霊することが決定したら呼んでくれ。おとりでも何でもなる」
「その時は遠慮なく餌とさせていただきましょう」
 さらりと当たり前のように言われ、滝川はさらに苦笑を深くする。
「ここは、俺が残っているからナルは麻衣を連れて部屋で休んだほうがいいんじゃないのか? ここだと、麻衣もあまりゆっくり休めないだろう?」
 一度深くまで眠ってしまえば、麻衣は多少の騒音では目覚めないが、ゆっくり休ませるなら静かな部屋の方がいいに決まっている。このベースが煩くなることはないが、それでも、種々様々な機械類の稼働音が常に聞こえるのだ。それに、部屋も明るい。休ませるなら暗く静かな部屋の方がいいと言うことは、自明の理である。
 ナルはしばらく考え込んだが、腕の中の麻衣に視線を戻すと、答えは考えるまではない。ナルはリンと滝川にこの場を任せると麻衣を抱きかかえて、自分に宛がわられている寝室へと足を向ける。
 既に引かれている布団の上に静かに横たわらせると同時に、ヒンヤリとした布団が引き金になったのか、麻衣の瞼がゆっくりと上がる。
 焦点をなくした視線が辺りをうかがうように彷徨う。
 自分がどこにいるのか判らないのか、しばらく辺りを見ていた麻衣の表情が目で見てハッキリと判るほど青ざめる。
「―――っっあ……っっっっやっっっっ」
 ガタガタと震えだし身を起こそうとするのを、ナルは両肩を掴んで止める。
「やっっっ、こないで…こないでっっっっっっ」
 焦点をなくした視線は怯え恐怖に顔を歪めている。何かから逃れようとするように両手を振り回し、ナルの束縛から逃れようと暴れ出す。それをナルは力づくで止める。
 意識が戻ったのだが、おそらくまだあの時の時間の中に麻衣はいるのだ。麻衣でなくても多量の蛇に囲まれ、全身を覆われれば恐怖に気が狂うかもしれない。
「麻衣」
 ナルは夢の中へ戻らないように静かに、ゆっくりと、それでいてハッキリと名前を呼ぶ。「いない。もう蛇はどこにもいない」
 深く自分の胸の中に抱き込み、ナルは麻衣の耳元で何度も繰り返し囁く。その身体から力が抜け、全てを自分に預けるようになるまで。繰り返し、繰り返し囁く。
「な………る…………?」
 焦点があった鳶色の視線が伺うように仰ぎ見る。涙ににじんでいる目元にナルは唇を寄せて軽く触れると、安心させるように背中を軽く叩く。
 ほう…と安堵する溜息が麻衣の唇から漏れると、全身から完全に力を抜きナルの胸にもたれ掛かってくる。さらに、安心させるかのように麻衣の髪をその指で梳く。気持ちよさそうに目を閉じされるがままになっていた麻衣だが、ぎゅっとナルの服を掴むとゆっくりと言葉を紡いだ。
 冷たいぬめり感のあるものではなく、慣れ親しんだぬくもりに包まれようやく、麻衣は先ほどのことを思い出す。
 水道から蛇がたくさんあふれてきた。夢よりもなおおぞましい光景。
 思い出すだけで体が震えだすが、ナルが安心させるかのように背中を優しくなでてくれることに、ゆっくりと落ち着きを取り戻していく。しばらく、ナルにしがみついたまま麻衣は目を閉じて深呼吸を繰り返す。
 夢を見た。
 長く、つらく、悲しい夢を。
 彼女の夢を・・・・・

「あのね、歌子姫が何を望んでいるか、判ったよ」
 しばらくの間、麻衣が落ち着くように何度もその髪を梳いていたナルだが、麻衣の言葉に繰り返していた動きをぴたりと止める。
「見たのか?」
 コクリと麻衣は頷き返す。

 見えてしまった。
 蛇に全身を覆われ、その重さに息苦しさに耐えきれなくなって意識を手放した後に、歌子姫の過去を、望みを、願いを見てしまった。
「何を望んでいる?」
 ナルの問いに麻衣はゆっくりと閉ざしていた瞼を上げ、見下ろしているナルを見上げゆっくりと口を開いた。

「歌子姫は、愛されている自信が欲しかったの……自分だけが愛されているっていう、自信が…ただ、それだけが欲しかったの。
 自分だけを見て欲しくて、幸せな…皆に祝福された花嫁になりたかったの。白無垢を着てただ一人の人になりたかったの…だけれど、彼女はたった一人の人にはなれなかった」
 麻衣は眉を寄せ寂しそうに呟く。
 彼女が望んだ願いを「ほんのささやかな」と形容していいものかどうか、その判別は麻衣にはつかない。人によってはささやかすぎるというだろうし、逆に何て贅沢な望みだろうと言うだろう。
 麻衣自身は贅沢な望みだと思う。
 愛されている自信なんて、誰が持てるだろう。
 いつも皆が不安になる。好きな人がいれば、その人のことを誰よりも誰よりも愛してしまったら、いつもその不安に苛まれ続けるだろう。けして、愛されている自信など持てない。持てたとしてもそれはほんの一瞬の泡沫の幻のような存在だ。
 目に見えない物だからこそ、判断できず不安に陥る。
 何気ない一言に。ささやかな言動に一喜一憂し、心を煩わされ続ける。それは、永遠にきっと続くのだ。自分だけではなくこの世に存在する人全てが、平等に煩わされ続ける。
 自分は果たして本当に愛されているのだろうか?
 という不安に。
 自分を抱えているナルを見上げる。めったのことでは表情が崩れることのない美しい顔(カンバセ)。表情が崩れることがあるとしたらどんなときだろう。自分がこの表情を崩せることはあるだろうか?どれほど、自分という存在が彼に影響を与えているだろうか?
 嫌われていないのは判る。だが、それがすぐに愛されていると言うことには繋がらないのだ。
 いや、愛されているとは思う。
 こうして、彼が触れてくれる相手は自分だけだから。傍にいることを許してくれているのだから、愛されているとは…思う。だけれど、それが自信になるかといわれたら、ならないというだろう。
 いつも不安だ。
 こうやって、本当にいていいのか。疎まれていないのだろうか。邪魔をしていないだろうか。負担をかけていないだろうか。
 いつもいつも、不安に苛まれる。
 この想いは、きっと彼を愛している限り消えはしない。
 例え、ナルに「愛している」とか「お前だけだ」とか言われてもきっと、消えはしない。信じていないわけではない。
 ただ、貪欲なまでに求めてしまうのだ。それ以上の物を。より強い想いを。
 さらに、もっと・・・もっと・・・・・・愛されたいと、強欲なまでに満足することなく求め続ける。

 麻衣はぎゅっと目を閉じてナルに抱きつく。心臓の鼓動を間近に聞いて、彼の視界に自分だけが映るように、自分だけしか感じないように、抱きつく。
 麻衣とて歌子姫のように嫉妬する。自分だけを見て欲しい、自分だけを感じて欲しい、他の何者にも煩わされることなく、ただひたすら自分だけを求め傍にいて欲しいと…だけれど、それでは対等な関係とは言えない。
 そんな、束縛する関係では既に対等ではなくなってしまう。
 所有物ではないのだ。対等に同じ位置に立ちたい。そして、必要な人間だと思われたい。
 それが、麻衣の願い・・・・

「歌子姫は、ただ自分だけを見て欲しいって…今も思っている。
 復讐をしたいんじゃないの。自分を見てくれないことに苛立ちを感じて、他の人を見ることに憎しみを覚えているの」
 純粋な願いだった。
 それが歪みに歪んで、叶えられないから憎しみに変わってしまったのだ。
 麻衣の言葉にナルは呆れたように溜息をつく。
「自分勝手な望みだな」
 得てして霊になる物は大抵自分本位な願望のために、この世に留まっているケースが多いのだから、この件だけに限らないが、そこに、さらに恋愛という要素が加わればその色はなおさら濃くなる。
「でも、判るよ?
 歌子姫の気持ちも分かる…だって、好きな人には他の人なんて見て貰いたくないもん。自分だけを見て欲しいって、他の人なんて視界に入れないでって…思うよ?」
 ナルはそう思わないの?
 自分を見上げる麻衣の視線はそう言っているように見えた。
「それは、強要できることではないな」
「判っているよ…判っているけれど、思っちゃう事って無いの?」
 ナルは麻衣の問いに答えずその額を軽く指で弾く。麻衣は痛いなぁと呟きながら額を軽く撫でる。元々ナルが応えてくれるとは思わなかったが、見事に無視されてしまうのもしゃくに触る。
「で、歌子姫は自分を裏切った僧侶を殺したのか?」
 麻衣は首を傾げる。自分が見たのは気が触れた歌子姫は白無垢を着て、刀を振り回し屋敷にいた母を殺し、数人の下女を殺して回り、許嫁であった惟次を斬りつけようとしたのだが、逆に惟次に斬り殺されてしまったところまでだ。
 自分を置いて屋敷を去っていこうとする惟次にすがり、最後までその後ろ姿を見つめていた。暗く澱んだ目で、出ていかないでとひっしに腕を伸ばし、引き留めようとして、鉛のように重くなる体を引きずって、白無垢が血と泥で汚れ顔も全身を染めながらはいずくばって後をおいかけようとしていた。
 だが、結局は途中で力つき、焦がれるように腕を真っ直ぐ伸ばしたまま息絶えた。
「その後、通りがかった村人に埋葬されたんだけれど、歌子姫の人相もなにもかもが変わっていて、誰か判らないからって迷い人として埋葬されたの。
 私が視たのはそこまで…」
 その後惟次がどうなったのか、歌子姫がどうして蛇の化身となって現れるようになったのかは判らない。
「後は、あの姿になった理由が判ればいいんだがな」
 望みが判れば浄霊はできる。その願いを叶えばおそらく魂は浄化されるだろうから。だが、もしも憎しみに凝り固まったが故に、あの姿になったというならそれだけでは浄化されない可能性もある。
 ナルはけして一か八かのかけには出ない。出るときはどうしても、他に道がない絶体絶命の時ぐらいだ。だが、まだそれほど危険が迫っているわけではない…と思いたい。
「もう一度、見てみようか?」
 元々、あのアクシデントが起きなければ、夢で視るはずだったのだ。
「それは、まだいい。
 今はもう少し休め。顔色が良くない」
「うん……」
 ナルの腕の中からもぞもぞと離れて布団の中へと移る。掛け布団をしっかりと肩までかけて、しばらくするとぬくぬくさが心地よくて睡魔がすぐそこまでやってくる。
「ね…ナル………」
 麻衣は寝るつもりが無いのか起きているナルの上着の裾をぎゅっと掴むと、伺うようにとろんとした視線を向ける。
「ナルはさ、どう思うの? 歌子姫みたいに――」
 麻衣は最後まで言い終わらない内に、睡魔に負けたのか瞼が完全におり、問いの変わりに健やかな寝息を立てる。
「気が付かないなら、気が付かなくていい」
 完全に眠ってしまっている麻衣に対し、ナルは苦笑を浮かべながら呟く。
 世の中には気が付かない方が、知らない方がいいことはある。自分がどれほど麻衣に執着しているか、麻衣自身が気が付かないなら気が付かない方がいいだろう。知れば惟次のように自分の元から逃げ出したくなるかもしれない。
 想いの重さに耐えきれず、煩わしくなり、うっと惜しくなり嫌気が差し、逃げ出したくなるかもしれない。
 麻衣は、歌子姫の気持ちがわからないのか?と問いかけてきた。
 彼女が何を思ったのかわかるかといえば、他人のことだ。何をどう思っていたのかなど創造することしかできない。
 だが、同じ感情に煩わせていないのか?との問いには答えを考える必要などなかった。
 ナルは、自嘲的な笑みを刻んだまま麻衣を見下ろす。
 彼女が、自分以外の人間を見たときどうするか?
 考えるべきではないことに思考が引きずられそうになるのを、理性の力で引き戻すと今後のことに思考をめぐらす。今考えなければいけないのはそんな、ことではないのだから。

 

 

 
 滝川は翌日、下山し安原とともに詳しく歌子姫について調べる手はずになっていたのだが、下山することが出来なくなっていた。
 まだ、夜が明けきらない頃だ。朝のお勤めをするべく、尼僧達が起き出し庭を掃き清めようと表に出たとき、つんざくような悲鳴が闇の中に響き渡った。その悲鳴に麻衣達はいっせいに目を覚まし、悲鳴の聞こえた方へと走ってゆく。
「どうしましたか?」
 ナルが問いかけると尼僧達は腰を抜かして、一方向を指さしていた。
 その方に彼ら全員の視線が動く。
「先手を打たれたか…」
 寺を囲むように無数の蛇が蠢いていた。この寒さの元動けるはずがない蛇たちが、まるで寒さを感じていないように、寺を囲っている。まるで、この寺の中から誰も出さないように囲い、様子をうかがうようにこちらを見ている。
 ある一定ライン以上近寄ってこないが、それでも敷地いっぱい覆われていると思うといったいどれほどの数の蛇がいるのかが、判らない。夜が明ければ消えるのか、それとも、消えないのか。それさえも判らない。
「除霊を試みるか」
 明らかに霊は活性化している。尼僧達はすっかりとこの事態に怯え、本堂に籠もってしまった。いつパニックを起こして事態が悪化するか判らない。
 今はまだ様子をうかがうように一定の距離を保っているが、いつ状態が変化するか判らない。このままでは明らかに危険が迫ってくるだろう。誰かが今度こそ犠牲になるかもしれない。悠長に構えている時間は無くなったと思って良いだろう。
「駄目だよ、ナル」
 麻衣がすがるようにナルを見るが、ナルは麻衣を見ようとはせず誰が除霊を試みるか、相談し始める。
「駄目だってば!!」
 麻衣を宥めるように真砂子と綾子が、肩を押さえる。
「麻衣、気持ちは分かるけれどこのままじゃ危険だわ」
 危険、それは滝川が危険であり、歌子姫が勘違いしている綾子や麻衣の身が危険なのだ。
 真砂子はそう言おうとしてふと、口を閉ざす。
 あの歌子姫が自分の許嫁と勘違いしているのは、同じ僧侶だった滝川。そして、自分から許嫁を奪ったと思っているのは、綾子や麻衣。なぜ、自分はそこに入っていないのだろうか?
「ナル、一度だけあたくしに機会を下さい」
「何をです?」
「歌子姫は、麻衣や松崎さんのことは敵視しておりましたが、あたくしのことはその範疇に入っている様子はありませんでしたわ。なぜか、判りませんけれど…もしかしたら、あたくしの声ならば届くかもしれません。
 説得できるかどうか判りませんが、試してから除霊しても遅くはないと思います」
 二度ほど憑依しているからだろうか。確かに、真砂子に対し敵視をしている様子は、なかった。だが、無かったとは言えこれからもないとは限らない。
「あたくしが、持ち込んだ仕事です。
 少しは、役に立たせて下さいませ」
 背筋を伸ばし毅然とした態度で、真砂子は真っ直ぐにナルを見て言い放つ。
 真砂子が何を言おうと決心は変わらないと言うことが伝わったのか、ナルは諦めたようにと息をもらす。
「危険ですが?」
「承知しておりますわ」
「わかりました。昼になってもなおこのままでしたら、一度原さんにお願いします」

 

 真砂子による浄霊の準備をするべく、彼らは再び忙しなく動き出した。

 

 

 










☆☆☆ 天華の戯言 ☆☆☆
 後一話で終わる予定・・・・です。
 今回からは、新しいパソコンよりの更新v 快適快適♪ といいたいところだけれど、まだパソコンが私の癖(変換する文字)を覚えていないので非常にやりにくいです(爆)
 ので、いつも以上に誤字脱字が多いはず(きっぱり)
 いつもなら、一番最初に変換される文字が来ないんだもん・・・・そして、たいてい一発目で変換されないってなく文字はきわめて、たちの悪い文字たちばかり(笑)そのうち、また、私のパソコンは殺伐とした文字ばかりを覚えて言ってくれることでしょう(笑)









Back             Next