第六話
                    






 信じられない光景が目の前に広がっていた。
 恐怖に歪んだ醜い顔。生前どんな容貌をしていたのか判断付かないほど、彼女の顔は恐怖に歪んでいた。ぱっくりと切り裂かれた喉からは今もなお血ちを溢れさせ、辺り一面を血の海に変えている。その両耳は既に切り取られており生々しい傷跡を晒していた。そして、一番酷いのはその腹部だ。まるで武士が切腹したかのようにざっくりと切り裂かれ、腹空圧に押し出された内臓が溢れだしている。血にまみれた腸は食いちぎられ、辺り一面に飛び散っていた。
 血の臭いと内臓の生臭い臭いが入り交じり、辺りには顔を背けたくなるような臭気が漂っている。この狂気の沙汰としか思えない事態に、虫さえも怯えているのか辺り一面静まり返っている。
 それを見つめながら、麻衣は震えていた。
 信じたくはない。信じたくはないのに、嘘だと思いたくても身体が覚えている。
 彼女の喉をナイフが滑らかなまでに滑り切り裂いた感覚を。シャワーのように浴びた血の暖かさを。甘く感じた濃厚な香り、そして、彼女の腹部をこの手で切り裂きまだ、温もりを失っていない臓物を野生の獣のように喰らったことを。精神を苛むような飢餓と渇きを満たす為に、柔らかな内臓を頬張ったこと、その溢れ出る物を啜っることにより充足感を得たことを、その全てを克明に覚えている。
 正気の沙汰じゃない行動。
 なぜ、どうして自分がそんなことをやってしまったのか。判らない。あの時は、そうすることが当たり前だと思っていた。
 食卓に並んだ物を食べるのが当たり前のように、それを喰らうことが当たり前だと信じて疑わなかった自分。
 



 だけれど、だけれど、だけれど………っっっっ








「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっっっっっっっっっっっっっ」











 誰か助けてっっっっっっっっ!!!!!













 空気を裂くような甲高い悲鳴に、綾子はハッと目を覚ます。
 いつの間にか眠っていたようだ。
 だがそれよりも…
 綾子は目覚める原因となった、甲高い悲鳴に視線をそちらに向ける。
 上半身を起こした麻衣が、涙をボロボロとこぼして両腕で激しく震えている身体を抱きしめていた。
「麻衣!? どうしたの!?」
 綾子は麻衣の様子が尋常じゃないことにすぐに気が付く。
 まず、身体の震えかたからして異常だった。
 まるで痙攣しているかのようにガタガタと激しく震えている。歯も同様にガタガタと震え、何度か噛んだのだろう。唇からは血が滲んでいる。鳶色の双眸は焦点を失い、まるで自我崩壊をした人間を見ているような感じだった。
「麻衣!!どうしたのよ!!」
 綾子はとにかく麻衣に触れずに声だけをかける。余計な刺激を与えると麻衣の精神を壊してしまいそうで怖かった。
「あっ…わ、わ、わ、わたし………ひ、ひとを…ひとを………」
 呂律が上手く回っていないためハッキリと聞き取れない。だが、麻衣は何かを言おうとするが舌が回らず、その内に夕飯に食べたものを吐き出してしまう。
「麻衣っ」
 慌てた綾子は思わず苦しそうに戻す麻衣の背中をさするために触れる。
 その瞬間、麻衣は感電したかのように身体を震わせた。


 ―――貴方誰?
 麻衣は大きな樫の木を見上げながら問いかける。
 注連縄をされている樫の木の枝に、見目麗しい半透明の青年が腰を下ろして、麻衣を見下ろしていた。
 ―――私はこの樫の木の精霊だよ…
 麻衣は不思議そうに、半透明の青年を見上げる。


 違ウ…違ウ…違う…コレハ、麻衣ジャナイ 自分デハナイ


 では誰? この少女は……




「触らないで!!!!」
 麻衣は背中をなでる綾子の手を振り払う。
「麻衣?」
 麻衣の様子に綾子はただ呆然とする。
 麻衣は震えながら綾子から離れようとしたとき、脇に寄せられているテーブルに触れてしまう。




――― まったく、お茶を零したのなら自分でふけばいいのに
――― このお茶、まずぅい
――― ねぇねぇ、この後どこへ行く?
――― お布団を引くので、テーブルをどかしますよ。


 色々な人の声が、色々な映像が感情がランダムに流れ込んでくる。止められない。怒濤のように流れ込んでくる物を止められない。溢れ返ってどれがどれなんだかわからなくなる。記憶が押し込んできてそのまま、塗り込められてしまいそうになる。


「いやっ、いやっ、いやぁぁぁぁぁぁ」


 麻衣は頭を抱え込んで悲鳴を上げる。
 綾子はどうしていいのか判らずうろたえていると、背後のふすまが勢いよく開いてナルが姿を現す。
 いったい何が起きたのか、綾子に問いかける前に狂乱している麻衣の様子に眉をひそめる。狂ったように泣き叫ぶ麻衣を一目見れば、尋常ではないことはすぐに判る。とにかく今は理由を聞くよりも落ち着かせる方が先だろう。ナルは麻衣に近づこうとするが綾子がとっさに止める。
「だめよ、麻衣は今触れられることを嫌がっているの」
 綾子の言葉にナルは微かに眉をひそめ、難しい顔をするがふと、自分の腕を掴む綾子の手を見る。振り払われたときに爪でも掠めたのだろう。朱線が手の甲に走っていた。
 それに気が付いたのか綾子は手を軽く振る。
「大丈夫よ、コレはかすり傷だわ…だけど、麻衣」
 綾子が全てを言いきる前にナルは麻衣の腕を掴む。今度は綾子が止める暇もなかった。綾子がナルの無神経と思えるような無造作な仕草に、避難しようと口を開きかけるが、麻衣の悲鳴にかき消されてしまう。
「いやぁぁぁぁっ、触れないで!! 誰も触らないでってばぁぁぁぁ!!!」
 麻衣は今錯乱しているのか、自分の腕を掴むのがナルだと判らないのだろう。
 自分の腕を掴むものを必死で振り払おうとするが、ナルにしっかりと捕まれていて振り払えないばかりか、逆に抱き寄せられる。強く抱きしめられたとき、麻衣の身体が硬直するのが伝わってき、次の瞬間悲鳴を更に上げようと口を開いたのを、ナルが有無を言わさず麻衣を引き寄せて、勢いを利用して半ば無理矢理唇を塞ぐ。
「んんんっっっっ」
 麻衣の双眸がさらなる驚きで見開かれる。
 逃げようとするのを、ナルは麻衣の後頭部に手を回して動きを封じ、麻衣の身体から力が抜けて大人しくなるまで、何度も角度を変え深く重ね合わせていく。怯え逃げまどう麻衣の舌をからめ取り、口腔内を蹂躙していく。
 ナルに翻弄されるにつれ麻衣の身体からゆっくりと力が抜け、ナルの腕の中にぐったりと身を任すようにも垂れかける頃になって、漸く解放される。
 頼りなげな銀の雫が二人の唇を繋ぐが、ナルがそっと麻衣の唇を拭う。
「落ち着いたか」
 ナルの手が優しく涙で濡れた頬をなでていく。
 麻衣は虚ろな眼差しでナルを見ていたが、徐々に焦点を結んでその姿を認識すると、更に涙をあふれ出す。正気に返ったことで先ほどの記憶が甦る。生々しいほどの鮮烈な記憶。何かの間違えであって欲しい。そう思ってもあれは全て現実で、この手で犯してしまった大罪。けして赦されることのない罪。
「わ…私………私………私……」
 再びガタガタと震えだした麻衣の双眸を真っ直ぐ、至近距離から見つめる。けして、狂気の世界へ堕とさないために。
「麻衣、落ち着け」
 再び麻衣がパニックを起こしかけているのに気が付いたナルは、麻衣を落ち着かせるように深く胸に抱き込む。愛しい人の腕の中にいることで少しは落ち着いたのだろうか、麻衣はナルの上着をぎゅっと握りしめると、小さな声で漸く呟いたのだった。

「女の人―――殺しちゃったの」

 麻衣が呟いた瞬間、確かにその場の空気が凍り付いた。
「麻衣、何言っているの?」
 突然麻衣がそんなことを言いだした、理由が綾子には判らない。麻衣は夕食の途中で具合が悪くなって、ここでずっと眠っていたではないか。
「殺したの…この手で、女の人の喉とお腹、切り裂いて……内臓を獣みたいに喰らっていたの・・・・・・それで、耳を切り取ったの。
 血がね、血が…すごくいっぱい出て、頭から私は、シャワーみたいに浴びて……浴びるのをすごく喜んでいて……それを美味しいと思っていたの・・・内臓も、すごく、すごく美味しいって・・・・・・っっっ
 ナルゥ…どうしよう…殺しちゃった……何で、私あんなことしたの? どうして、当たり前だと思ってあんな事、出来たの・・・・・・どうして…どうしてっっっっ」
 そして、小さな声で「私、頭おかしくなっちゃったのかな……」と呟いた。
 綾子はおろか麻衣の言葉にナルでさえも息を呑む。それは、尋常では考えられない事だ。
 麻衣はこの真実に言葉を無くしてしまったのだろうと、どこか客観的に二人を見ていた。この二人に、大切な彼らに嫌われたくはない。そう思っても、自分がしでかしてしまったことは、人では考えられない狂行。
 狂気の世界に引きずり込まれてしまったのだろうか。
 自分がしてしまったことに対する恐怖と怯えから、震える麻衣の身体をナルは深く抱きしめ、髪を優しく梳いてその耳元に囁く。
「麻衣、お前は誰も殺していない」
 ナルがそう言っても麻衣は激しく振って、否定する。
 確かに殺したのだ。
 腕が覚えている。ナイフから伝わってきた感触を。
 体が覚えている。
 血を暖かいと感じたことを。
 舌は、あの血をワインのようだと感じ………
「麻衣、それはお前がしたんじゃない」
「違うよっ、私だよっ。今度は夢何かじゃない!!本当に私がやったの!!」
 麻衣は目を真っ赤に充血させて、ボロボロと涙を次から次へと溢れさせながら訴える。が、ナルはいつものように静かな、何の感情も伺わせない闇色の双眸を麻衣に向け、やがてゆっくりと答えを紡いだ。
「お前がやったわけでもない。夢を見たわけでもない。
 お前はサイコメトリーをしたんだ」
 ナルの言葉に、麻衣はぱちくりと瞬きをする。思いにもよらない単語がその唇から漏れたからだ。
「私、何にも触れてない」
 素朴な疑問が沸き起こる。何かに触れなければ、サイコメトリーなど起きないはずだ。そして、麻衣は意識的にサイコメトリーを行えない。
 ナルは深く溜息をつくと、更に続けた。
「おそらく、能力の暴走だ…暴走しているから、触れる物全ての過去を見る」
「私…が、殺したんじゃないの?」
 震える声で問いかける。
 身体は覚えている。
 あれは自分がやったことだと。
 だけど、違うと言って欲しい。自分がやったのではないと言って欲しい。
 でないとおかしくなりそうだ。
 もしも、あれはお前がやったんだと、彼らに指摘されてしまったら、きっと正気を保ってはいられない。
 すがるような目で見上げられナルは溜息をつく。
 なぜ、そこまでして頑なに自分がやったと思えるのか。幾ら同調していたとしても、突拍子もないことだ。何かの弾みで殺してしまうと言うことはあり得るだろう。絶対にそれだけはないとはどんな人間でも言い切れないはずだ。でなければ、衝動殺人という物は存在しなくなる。だが、人を襲い食すことなどあり得ない。それをどうして、ここまで鵜呑みに信じられるのかナルには判らない。だからこその暴走か。意識して出来ないから、自分の記憶として処理してしまっている、暴走という名の後遺症。
「いったいいつ殺せると言うんだ。僕は隣の部屋で起きていた。誰も廊下は通っていない。それにこの部屋には松崎さんが居たんだ。抜け出せるわけもない。
 そもそも、お前は多量の血を浴びたというがどこに血が付いていると言うんだ」
 ナルの言葉に促されるように、麻衣は漸く自分自身を見下ろす。
 血塗れになった両腕は綺麗で、着ているパジャマにも一滴の血も付いていない。髪からも生臭い匂いは立ちこめてこない……
「汚れていない―――」
 漸く、納得できたのか安堵できたかのように溜息をもらす。
「とにかく麻衣、着替えた方がいいわ」
 漸く落ち着いた麻衣に、綾子やジョンも安堵の溜息をもらすと、綾子はさっそくお母さんよろしく動き出す。麻衣は先ほど少しだが夕飯を戻しているのだ。汚れてはいないかもしれないが、汗まみれだし早く着替えた方がいいだろう。それに、布団の方は完全に汚れているため、取り替えなくてはだめだ。
 ポンッと綾子は麻衣の肩に触れた。
 その瞬間、ナルが睨み付けるように鋭い眼差しを綾子に向ける。それと同時に麻衣の身体が先ほどと同じように電気ショックを受けたかのように震える。
「あっ」
 綾子も麻衣の身に何が起きたのか気が付き、慌てて麻衣から手を離す。
 数秒後、麻衣にとっては数分かもしれないし、数時間経過したのかもしれない。再びぐったりとナルの腕の中に倒れ込む。力無く倒れ込んできた麻衣をナルは抱き寄せると、ジョンと綾子に視線を向ける。
「麻衣の能力は暴走しだしているから、無闇に触れないように。
 心身共に負担をかける。下手をすれば追体験のまま死に至る場合もあると言うことを忘れないように」
「ごめん…迂闊だったわ――――――でも、ナルは何で平気なのよ?」
 ナルは麻衣の身体を抱きしめている。
 そして、麻衣もナルの身体にしがみつくようにしてもたれ掛かっている。
 能力の暴走でサイコメトリーを起こしているならば、当然ナルもサイコメトリーしてしまうのではないのだろうか?
「僕がサイコメトリストだと言うことをお忘れですか?
 普段、無闇にモノを見ないようにコントロールをしていると言うことは、逆も同じです。麻衣は僕を視ることは出来ない」
 ナルが気を張りつめていれば、平気だと言うことだという。それは、すなわちナルには気を休める暇がないわけだから、負担をナルにかけることになるのだが、ナルは変わらない表情で「いつもしていることだ」と言い放った。
「麻衣は隣で休ませますから、ここはよろしくお願いします」
 ぐったりとしている麻衣の身体を抱き上げると、ナルはそのまま綾子達の返事を聞かず、隣室に用意されているナル達の部屋へと麻衣を運んでいった。
「麻衣さん…大丈夫でっしゃろうか?」
 心配そうにジョンが麻衣を見送って呟く。
「その道のプロがついているんだから、きっと大丈夫よ……でも、それよりジョン。
 麻衣が見た物がサイコメトリーだとすると……」
「はいどす。今夜誰かが殺されはったと言うことになります」
 ジョンはとっさに胸の前で十字を切り「アーメン」と呟いた。
「でも、あの子何をサイコメトリーしたのかしら?」
 ジョンと綾子は同時に首を傾げたのだった。
 麻衣はずっとここで眠っていた。いったい何に触れればそんなものを見れるというのだろうか?



 麻衣は布団の上に下ろされそうになったのだが、強くナルの腕にしがみついて拒んだ。
「いや……」
 さっきテーブルに触れたとき、ランダムに映像や声が流れ込んできた。もしかしたら、布団に触れても起きるかもしれない。
 麻衣の恐怖に気が付いたナルは、麻衣を抱いたまま腰を下ろし自分の足の上に麻衣を下ろす。
「少し、休め」
「いや……寝るのはいや」
 また、何かを見るかもしれない。
 それが怖かった。
 まるで、自分がやっていたかのようだ。全てが本人のように感じた。
 思考も、行動も、感触も。何もかも。
 ナルが『サイコメトリー』と言ってくれなければ、誰が何と言おうとあれは自分がやったと信じて疑わなかった。
「どうして…どうして…今までこんなコトなかったのに……何で…何でなの……怖い、怖いよ…ナル…私が、判らなくなってくる。
 いっぱい、人の過去が流れ込んできて、でも、その全てが自分のように感じられて………怖いッッッッッ」
 小刻みに震えて恐怖を訴えてくる。
 その感覚をナルは理解できる。同じ力を持っているのはナルだけだから。だが、ナルは幼い頃からこの力と付き合ってきた。初めてサイコメトリーを行ったとき、麻衣と同じように自分が自分でなくなるような感じがした。ただ、恐慌状態に陥らなくてすんだのは、生来の感情の起伏が乏しかったと言うことと、片割れの存在が大きいだろう。
 双子の兄の存在に、助けられていた部分はかなり多いことをナルは知っている。
「麻衣」
 落ち着くように、何度も、何度も髪を梳く。
「お前の力はコントロールできないと危険だ」
 麻衣が何をとおしてみたのか、今だナルにも判らない。
 何かを媒介としてみているはずだ。サイコメトリーとはそう言う力だ。
 必ず何かを媒介にしているはずだ。
「良いか、コントロールの仕方は霊視の時と同じだ。
 自分を常にガードし、外からのものを受け付けないようにするんだ。
 既に、霊視のコントロールは出来ているんだ。サイコメトリーの能力もコントロールできるはずだ。
 麻衣、できるんだ
 ナルは麻衣の耳元で、断定する。
 怯えた視線を麻衣はナルに向ける。その目はできるの?と訴えていたがナルは自信ありげな笑みを浮かべていた。
「既にできていることを出来ないと言うような、役立たずを僕は雇っているつもりはないが?」
 それは、少しは役に立っていると思っていいのだろうか?
 麻衣は首をひねりながらナルの言葉を反芻する。
 ナルは、麻衣を落ち着かせるようにゆっくりと言葉を紡ぐ。優しく頬をなぜ髪をなぜながら。
 ナルの腕の中にいるという安堵感からか、少しずつ麻衣の身体から力が抜けてくる。
同じ手順を踏めばいい。
 サイコメトリーをするという意識を持った時のみに働くように。
 自分の中に一つ部屋を作れ。その部屋にサイコメトリーの能力を鍵をかけて、閉じこめておく。普段はその部屋には鍵がかかっている……誰が何をしようとけして開かない。だが、鍵さえあれば簡単に開く。鍵を開けるには条件が必要だ。
 自らの意識でトランス状態へ入り、対象物に触れたときだけが部屋の扉は開かれる……開かれた扉から能力は発動する

 ナルは麻衣の耳元に唇を寄せ、一言一言唄うように独特のリズムをつけながら、麻衣に語りかける。低く耳に心地よい音に麻衣はうっとりと聞き惚れる。
 恐怖に怯えていた顔は、安心しきった顔になり、頬や髪に触れる指はやがて麻衣の瞼を押さえ、ゆっくりと目を閉ざしていく。
部屋ができ鍵がかかった
 ナルの囁きに促されるように、麻衣の呼吸はなだらかに長くなっていき、やがて静かな寝息になっていった。
 









☆ ☆☆ 作者の戯言 ☆☆☆
これで、記憶の欠片の力の封印の謎解明いたしました。(「の」続き…文章書くの下手だなぁ〜〜〜〜)
森に眠る記憶で、本当は能力が暴走するはずでしたが、森に眠る記憶の書き直しが上手くいかず…4話目でストップしているのよねぇ〜〜〜〜(;-_-) =3
コレハ、話の展開上入れられなかったけれど、森に〜の方だと能力が暴走したあげく、完璧に憑依状態と同じ状況に陥って、ナルを殺そうとする…だけど、ナルによって正気に返る…(正気に返る方法は今回と同じ)という話を入れたかったんだけれど…展開上諦めました。
しかし、どういうワケか…エピローグで書こうと思ったことが、なぜかここへ……どうしてでしょう?(笑)まぁ、良いか。人生こういうこともあるさ(爆)














      

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